2006年08月05日

【読書日記】富の未来 by アルビン・トフラー

アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー著の 「富の未来」 (Revolutionary Wealth by Alvin Toffler)を読みました。

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これからのことを、高い視点(歴史眼的に)見通すのに、良いヒントを与えてくれる本です。

通常、歳をとるとこれまでの経験に縛られて未来が見えなくなるものと思いますが、アルビントフラーは 80歳近くして、尚 いろいろと考える機会を与えてくれます。 


なるほどな、、と思った点は、

1. 組織の種類によって流れている時間が異なり、大きな変革の時期にはそのスピード感の違いが軋轢を生む

これは、日々の生活で実感していることです。 

組織において、その設立時の状況に合った仕組みを作り、その運用を効率的に発展させていこうとするとき、その仕組みが確立されていればいるほど、上手く回っていればいるほど、 外界の変化への対応は難しくなるものなのだと思います。

日本社会においては、教育の仕組みや労働法のあり方が前時代的なまま取り残されているのみならず、戦後上手く機能してきていた 大企業 の多くが上手く機能しなくなる可能性を秘めていると感じます。

このポイントを突けば、大いなるビジネスチャンス(and 投資チャンス) に結び付けられる可能性大です。


2. 空間の意味が変わってきている

この点も、日々感じています。

産業革命以降の工業化が、都市への一極集中世界を作り上げましたが、インターネット/ブロードバンド/流通網の発達により、地方復権の時代が来るかもしれません。

地方の力を最大限発揮させ、日本の国力Upに繋げることには、以前から興味を持っておりますので、こうした意見がベストセラーに書かれると、将来そうした仕事をする土壌が整いつつあり好ましいことだな、、、 とちょっと嬉しくなりました。


また、いろんなところに住む人達が、それぞれの強みを活かせる分野を担当する スーパー分業 がより加速する可能性を感じます。

以前、ストラクチャードファイナンスに携わっていたことがあるのですが、その際には、一番安くお金を貸してくれる人からお金を調達し、一番リスクをとりやすい人にリスクをとってもらう、、という風に、ファイナンスを要素ごとに分解して切り売りする、という作業をひたすらやっていました。 

そうした作業により、場合によってはかなりコストが改善されることを身を持って実感していましたが、そうした作業が、その他の商売でも 更に大々的に行えるようになると、その効果は相当なもののはずです。


これらの流れの変化を捕まえておくことも、ビジネス上、大いに意味があるでしょう。

(この点については、もう少しグローバルな観点からですが、現在読んでいる トーマスフリードマン著 フラット化する世界にも、いろいろ書かれていますので、後日まとめます。)


3. 知識が中心となる、第3の波がいよいよ到来しようとしている。

工業社会の終焉、知恵が富を生み出すという社会(知本主義)の到来。 

この点は、経済的に見て、実際にそうなってきていると思います。

単純な労働は既にコモディティ化して価値は下落しています。  (最近では、ワーキングプア などという言葉も聞かれます。)

ロボット等の新技術導入で生産性が更に高まると、労働力の価値の希薄化はますます進むはずです。

ですので、資本を持つもの と 資本を増やすのに直接役立つもの に資本が更に集中する世界が到来すると考えています。 (このブログの若干刺激的な題名 「お金をこよなく愛す・・・」  も この問題意識が背景にあります。)


ただ、諸制度はまったくその変化に追いついて来ていません。

特に 教育や労働法規が、知識を生み出す産業をサポートしていないのは、この国の将来を考える際に、由々しき問題だと再認識しました。

上記のほかにも、プリンターと同じようにPCと接続できる家庭用の製造装置が開発され、自分用にカスタマイズされた設計図をインターネット経由ダウンロードして、製造装置からアウトプットさせる世界 など、星新一のショートショートを思わせるような世界も描かれていました。

テクノロジーの進化がどうなるか分かりませんので、そのままの世界が誕生するかどうかは不明ですが、そのくらいのイメージでモノを考えた方が良いのだろうな、、と思います。


まとめとして、、、

この本を読み、現在の常識、当たり前のこと を取り敢えず疑ってみる必要があるのだ、と考えさせられました。


現在の常識、当たり前のこと は 現在の社会がベースとしていた工業社会を前提として生み出されたものです。

工業社会では合理的なことも、知識社会では不合理でありえます。


慣性の法則に従い、これまでのことをこれまでどおりにやるのが良いのだ、、と漠然と考えていると、未来が見えなくなる、、

逆に、それを疑い、これからの社会では 常識はこう変わるはずだ、、、 という点が見えると、いろいろビジネスチャンスもつかめるはずです。

局所的な例では、Webの新しい利用法を認識し、Web2.0の先鞭をつけた企業などが その成功例なのでしょう。

Webの世界のみならず、もっとトラディショナルな世界にこそ、大きなチャンスが隠れているような気がします。 (変化を起こす労力は、その分大変でしょうが。。。)
posted by 熊一族 at 15:12| 東京 ☀| Comment(3) | TrackBack(1) | 読書日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントありがとうございました。

「常識を疑う」まさにそれですよね。
よく使われている言葉ですが、全ての常識や前提条件を疑って生きるのは生きていくうえでは無理です。じゃあ、どの辺の常識を疑っていけばいいのか?という事を見極めていきたいですよね!

これからも未来について論じて生きたいと思いますので、色々なご意見ください。

これからよろしくお願いしますね。
Posted by ふくちゃん at 2006年08月06日 10:36
コメントありがとうございます。
こちらこそ、これからも宜しくお願いします。
Posted by 熊一族 at 2006年08月07日 22:06
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